静電気についての簡単なお話です

静電気について

静電気ってなに?

スカートやドレスがまとわり付いた経験はありませんか?
車やホテルのドアを明けようとした時にショックを感じたことは有りませんか?
セーターを脱ぐときにパチパチ音が気になりませんか?

これらは、すべて静電気のいたずらなのです。衣服などにたまった静電気の極性が逆であれば、吸引しあい、同じであれば反発しあいます。これが、纏わり付きの原因です。

また、たまった静電気が外界へ移動する時に静電気放電が発生すると、ショックを感じたり、音や光を発生します。 自然界で最大の静電気放電は、落雷でしょう。 しかし、落雷のように大規模ではなくても静電気放電は、 気のつかないところで、いたずらをしているのです。

あなたの使っているパソコンなどの電子機器が、原因不明でフリーズしてしまったことはありませんか? 原因の大半は静電気放電です。趣味や、娯楽に使っている時であれば、 再起動でも大した被害はないでしょうが、大切な情報、大量の情報を 取扱っている時であれば大変です。

静電気はどのように発生するの?

摩擦帯電

一般的には、絶縁物と絶縁物、絶縁物と金属物体などの摩擦により静電気が発生する場合が自然界では一番多いでしょう。金属物体が接地されていなければ、これにも帯電します。(以下の帯電モードでも同様です)。

剥離帯電

摩擦による帯電と良く似ていますが、絶縁板等から薄膜をはがす時の静電気の発生を指します。自然界ではあまりありませんが、電子機器の製造ラインでは比較的多く、しかも、大きな被害が出る可能性があります。例えば、液晶ディスプレイの表面の保護シートをはがす時など。

誘導帯電

互いに接触していなくても静電気を帯びることがあります。たとえば、静電気を帯びた物体が、他の物体に近づいたり、又は、離れたりすると、その物体の静電気量が変化(増えたり減ったり)します。このような現象を誘導帯電と呼んでいます。静電気を帯びた雷雲が移動して、近隣の雲が帯電するのはこのためです。

静電気放電による被害の例

電子機器の原因不明のトラブルの大半は静電気放電によると考えても、まず間違いないでしょう。しかし、これらの電子機器およびそれに使用されている電子部品の製造、組立工程では、静電気放電による劣化、破壊による歩止り低下、フィールドでの故障率の増加と言った被害がでています。